学生時代、私は埼京線を利用して大宮方面から都内へと通学していた時期があった。その路線の池袋と赤羽の間には十条という駅があり。快特だろうが何だろうが、埼京線(川越線?)は必ず十条に停車した。当時、なんであまり大きくもないこの十条という駅に毎回止まるのだろうと、満員電車の中でいつも疑問に思っていた。いつかこの駅を散策して、果たして快速電車が停車するに値する駅なのかどうか見定めてみようと勝手に思いながら電車に揺られていたことを覚えている。しかしそれから4、5年経っても結局その駅で降りたことはなかった。が、先日、ふとしたことで十条に行くことになった。私の両親がそこに美味しい鰻屋さんがあると言ったのだ。ちょうど先日「マツコの知らない世界」で養殖ウナギの世界が放送されているのを観て、私の中のウナギ欲が高騰していたこともあり、また、十条に対する積年の疑問を解決する絶好の機会でもあったので、私はその鰻屋さんに両親と赴くこととなった。
十条の駅前にはとても大きなアーケード型の商店街があり、多くの人で賑わっていた。お惣菜屋さんもたくさんあって生活しやすそうだった。電車の窓からは知る由も無い賑やかな世界が広がっていた。鰻屋さんは長い商店街の端っこにあった。立地的には決して恵まれた場所では無いにも関わらず混んでいた。肝心のお味も鰻がふんわりとしていてタレの味も絶妙で端的に言って美味しかった。この鰻屋さんがあると言うだけで快速電車が止まるに値するという感想を抱いた・・・
両親に肝も美味しいから食べて見ろと言うことでトライしてみたが、それは私にはまだ早かった。。。